01. 京都のお寺

銀閣寺の歴史と9つの見どころを、特徴を踏まえてわかりやすく説明

銀閣寺境内マップ

このページでは銀閣寺の見どころを9つに分けて解説しています。商店街や周辺の見どころも含め、銀閣寺周辺の京都観光をする際のガイドとしてお使いください。また、京都駅から銀閣寺へのアクセスについてもバスの時刻表がわかるようにリンクを載せています。また銀閣寺を楽しむ基礎知識も載せているので合わせてお楽しみください。

銀閣寺の歴史

当時、東山山荘の工事を開始した時は応仁の乱終了直後で京都経済は疲弊していました。しかし足利義政は庶民に臨時の税や労役を課し、東山殿の造営を進め、書画や茶の湯を楽しむ風流な生活を送り続けました。造営工事は義政の死の直前まで8年間続き、義政は銀閣寺の完成前に死去するという歴史があります。

  • 1473年(文明5年)室町幕府8代将軍足利義政が子の足利義尚に将軍職を譲る
  • 1482年(文明14年)東山山荘(東山殿)の造営を開始
  • 1490年(延徳2年)2月、同年1月に死去した義政の菩提を弔うため東山殿を禅寺に改める
  • 1550年(天文19年)戦国時代中期には慈照寺の裏山に中尾城が築かれた(短期間で廃城)
  • のちに末期には前関白近衛前久の別荘にもなった
  • 1952年(昭和27)年3月29日には庭園が特別史跡および特別名勝に指定された
  • 1994年(平成6年)12月17日には「古都京都の文化財」として ユネスコ世界遺産に登録されている
  • この銀閣寺の歴史の中で、現存するのは銀閣と東求堂(とうぐどう)のみです。

    銀閣寺を楽しめる9つの見どころ

    銀閣寺の見どころを9つに分け詳細に解説していますので、写真と共に特徴をご覧ください。

    銀閣寺の見所1 慈照寺の椿垣(銀閣寺垣)

    銀閣寺垣

    銀閣寺垣は、銀閣寺の入り口を入ると広がっている銀閣寺独特の椿の生垣です。生垣とは植物で作った垣根のことですが、銀閣寺垣は椿の生垣であり、慈照寺の椿垣(つばきがき)と言われています。

    • 銀閣寺垣は建仁寺垣を変形させた竹垣
    • 銀閣寺垣のように高い垣根は暴風や防火などの効果がある

    総門から中門までの約50mほど続く銀閣寺垣はインパクトがあり、他のお寺でも見られないので、観光の際は思い出の残る見どころの一つとなるでしょう。

    銀閣寺の見所2 銀沙灘・向月台

    銀閣寺の特徴的な白砂の模様と盛り砂は入り口付近からインパクトがあります。この白砂を銀沙灘(ぎんしゃだん)と読みます。また、盛り砂の方は向月台(こうげつだい)と言います。

    • 岡本太郎も感銘を受けたようで美術的にも注目される造りだとか
    • 銀沙灘と向月台は江戸時代の作庭
    • 一説には富士山に見立て砂を盛り上げていると言われている
    • 銀沙灘と向月台は謎が多く詳細は不明

    銀閣寺の見所3 銀閣(観音殿)

    銀閣(観音殿)は1489年に建立された銀閣は木造二階建ての楼閣建築です。二階は当初外面内面も黒漆塗だったとか。一階が心空殿、二階が潮音閣と言われています。

    • 銀閣と言われるのは観音殿のこと
    • 観音殿の完成を見ずに足利義政は死去している
    • 当時から現存するのは観音殿と東求堂のみとなっている
    • 観音殿は二層の楼閣で、下層を心空殿、上層を潮音閣という
    • 潮音閣は禅宗様仏堂で観音像を安置している
    • 心空殿は和様の住宅
    • 銀箔は貼られていた形跡はない

    銀閣寺の見所4 東求堂

    東求堂(とうぐどう)は1486年(文明18年)に義政の持仏堂として建立された檜皮葺の入母屋造です。日本最古の書院造である書斎同仁斎があります。
    同仁斎には机である付書院と物を収納する違棚があります。同仁斎は元来4畳半の茶室ですが、足利義政は書斎として使っていたそうです。東求堂には阿弥陀如来立像義政像を安置しています。

    • 1486年(文明18年)に建立
    • 当時は阿弥陀三尊像が本尊
    • 同仁斎は義政の書斎
    • 付書院と違い棚は座敷飾りでは現存最古の遺例

    ちなみに本堂と東求堂の間にある銀閣寺型手水鉢は袈裟型手水鉢と呼ばれています。

    銀閣寺の見所5 お茶の井

    銀閣寺-お茶の井

    足利義政が愛用したお茶の井跡で、現在でもお茶会などの飲料水として使用されるほど水質が良いと言われています。また、泉辺の石組みは当時の遺構がそのままで、茶庭の蹲踞手水鉢前の源流とされているとのこと。

    • 蹲踞とは「つくばい」と読む
    • つくばう=しゃがむという意味がある
    • 手水鉢とは「ちょうずばち」と読み、日本庭園の添景物の一つ
    • 茶庭に設置されるものをいい、茶室に入る前に、手水鉢で手を清める際の水の入った鉢のこと

    日本庭園の茶庭はその上に役石を置いて趣を演出しているというものの源流がこの銀閣寺のお茶の井ということでしょう。

    • 竹亭漱鮮亭(そうせんてい)跡は西方寺の竜淵水石組を模範にしている
    • 相阿弥の作庭とされている
    • 相阿弥は足利将軍家に使える雑務・芸能を行う同朋衆の一人
    • 絵画、書院飾り、書画の管理や鑑定、造園、香、連歌、茶道などを行なっていた人物

    銀閣寺の見所6 展望所からの眺め

    銀閣寺からの眺め

    銀閣寺は山の方へと上がっていくように、少し高い丘の部分に道ができています。
    この一番高い場所である展望所からの眺めは見晴らしが良く、銀閣寺を上から眺めながら、京都の街並み(左京区銀閣寺町)を眺めることができます。
    方向的には出町柳駅がある方向で、見えませんが鴨川や下鴨神社などがある方向の風景を見ることができます。

    銀閣寺の見所7 苔寺を手本とした庭園

    銀閣寺の池泉回遊式庭園

    銀閣寺の庭園は西方寺(苔寺)を手本として造られている池泉回遊式庭園です。
    池周り以外にも苔が美しく、苔好きには楽しめると思います。
    また、季節により景色が綺麗で、桜、楓、ツツジなどの他、木々や苔の緑も美しく、銀閣寺ならではの四季折々の表情を見せてくれます。

    • 国の特越史跡・特別名勝に指定されている
    • 足利義政が直接策定指導した
    • 錦鏡池は「きんきょうち」と読む

    銀閣寺の見所8 銀閣寺圓通殿(売店)

    銀閣寺の圓通殿(売店)

    銀閣寺の庭園が終わると、最後に圓通殿という竹林と売店がある場所に出ます。トイレもあり、売店にはお茶や飴の他、銀閣寺の包装がされたチロルチョコなども売っています。チロルチョコはかなり甘く、味自体は銀閣寺を感じさせる何かがあるわけではありませんでした。

    銀閣寺の見所9 銀閣寺参道の商店街

    銀閣寺参道の商店街

    銀閣寺の参道には左右に観光向けの商店街があり、お土産や飲食店、食べ歩きができるお店を楽しめます。また銀閣寺から参道へ進まず横に行けば浄土院、その先には八神社があります。この社寺は大きくなく、観光に適しているとは言えませんが、お寺や神社ならではの雰囲気を楽しむことはできます。

    銀閣寺周辺の見どころ

    銀閣寺周辺にはいくつかの見所があります。歴史的に銀閣寺に関連するものも多いため紹介しておきます。

    銀閣寺周辺の見どころ1 浄土院

    浄土院は銀閣寺のすぐ隣にあるお寺で、元は浄土寺と言われていました。毎年8月16日に行われる五山送り火の大文字山の送り火を管理しているため、別名を大文字寺ともいいます。銀閣寺との関わりとしては足利義政が東山殿を建てる際に移転し、江戸中期に改めて建立されるなど銀閣寺の影響を受けた歴史があります。平安期からある秘仏、阿弥陀如来坐像を本尊としています。

    銀閣寺周辺の見どころ2 八神社

    八神社は銀閣寺を出て右に直進すると徒歩1分程度の場所にある神社です。銀閣寺との関わりとしては浄土院や銀閣寺の鎮守社という位置付けにある神社です。八神を祀るため八神社と呼ばれています。八神とは下記の神々になります。

  • 天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)
  • 高御産巣日神(たかみむすひのかみ)
  • 神産巣日神(かみむすひのかみ)
  • 足皇産霊神(たるむすびのかみ)
  • 生皇産霊神(いくむすびのかみ)
  • 御鐉津神(みけつかみ)
  • 大宮乃売神(おおみやのめのかみ)
  • 事代主神(ことしろぬしのかみ)
  • 銀閣寺周辺の見どころ3 中尾城跡

    戦国時代中期(1550年(天文19年)に銀閣寺の裏山に室町幕府が築いた山城の跡があります。短期間で廃城していますが、第12代将軍足利義晴とその子で第13代将軍義輝が中尾城を築いており、歴史的好きには見どころとなるスポットです。

    銀閣寺観光に役立つ基礎知識

    ここからは銀閣寺の見どころをさらに楽しめる豆知識を載せています。観光の際に知っておくと楽しめるでしょう。

    銀閣寺の正式名称は東山慈照寺


    銀閣寺は、正式名称を東山慈照寺と言います。室町幕府第8代将軍足利義政によって造営された山荘東山殿が起源とされ、義政の没後、臨済宗の寺院となりました。

    このような流れで義政の法号、慈照院殿喜山道慶にちなんで慈照寺と名付けられました。

    銀閣寺の看板

    庭の北にある東求堂内部に同仁斎があり、四畳半茶室の原型と言われています。1994年(平成6年)に古都京都の文化財の一部として世界遺産に登録され、銀閣は、金閣、飛雲閣と合わせて京の三閣と呼ばれています。

    金閣寺と銀閣寺の比較

    銀閣寺と金閣寺の比較

    金閣寺と銀閣寺は常に比較されます。両閣とも西芳寺の瑠璃殿を模倣して造られたものですが、見た目から「華やかなのが金閣」で「地味なのが銀閣」と思われてしまいます。

    金閣寺は3層の楼閣の2層と3層に金箔を張ってありますが、銀閣寺には銀箔を張ってあるわけではありません。2007年(平成19年)に奈良文化財研究所の科学的調査により、一度も銀箔が張られていなかったことが判明しました。

    ちなみに銀閣寺も金閣寺も相国寺の塔頭寺院で、相国寺と金閣寺は室町幕府三代将軍・足利義満によって創建されたものです。塔頭とは相国寺を本寺として、その系統の派生した寺のことです。この場合だと金閣寺と銀閣寺になります(親・兄弟のようなもの)。

    銀閣寺と呼ばれる由来

    銀閣寺

    なぜ銀閣と呼ばれるようになったのかについては諸説あり、当初銀箔を貼る予定だったが、財政難や義政の死によってできなかったとも、外壁の黒漆が日光によって銀色に輝いて見えたからとも言われています。

    銀閣は完成当時、錦鏡池を中心に池泉回遊式庭園が広がり、観音殿や東求堂、会所、常御所、釣秋亭、竜背橋など大規模な建物がありましたが、現在は、国宝に指定されている銀閣(観音殿)と東求堂しか残っていません。

    銀閣寺へのアクセス・開閉時間

    市バスの時刻表

    銀閣寺のバス乗り場

    バスで銀閣寺道のバス停で下車すると最も効率く観光できます。 もしくは電車で蹴上駅から徒歩で銀閣寺まで哲学の道を歩き、バスで銀閣寺道から京都駅などへ向かうと効率よく観光できるでしょう。

    京都駅から銀閣寺へのバス

    京都駅前 発 5号系統 岡崎公園 平安神宮 銀閣寺・岩倉行き[061-21-2]

    銀閣寺道 発 5号系統 三条京阪 四条河原町 京都駅行き[103-03-1]

    銀閣寺から京都駅へのバス

    銀閣寺道 発 17号系統 四条河原町・京都駅行き[103-02-1]

    • 場所:京都市左京区銀閣寺町2
    • 時間:夏期( 3月~11月)8:30~17:00、冬期(12月~ 2月)9:00~16:30
    • 休み:無休
    • 料金:高校生以上500円・小・中学生300円・幼児無料
    • 料金:春と秋の特別拝観のときは別途1000円
    • バス:京都駅から市バス100に乗り、銀閣寺前で下車。徒歩5分
    • バス:市バス5,17に乗り、銀閣寺道で下車。徒歩10分

    銀閣寺の最寄駅

    銀閣寺から出町柳駅までの街並み

    銀閣寺の最寄駅はどこ? という疑問が浮かびますが、地図を見て歩いた時間やタクシーの運転手の話では出町柳駅ということになります。ただし、オススメは徒歩で蹴上駅から各観光スポットを見ながら歩いていくことです。

    出町柳駅自体はかなり遠いので注意しましょう。出町柳駅は下鴨神社の近くにある駅で、そこからほぼ直線状の道に銀閣寺があります。タクシーに乗ると780円〜980円前後(2017年現在)で、時間としては早く着きます。時間に余裕がある人はバスに乗るのが良いでしょう。

    一度銀閣寺から出町柳駅まで歩いた事がありますが、それほど目を引くものはあまりなく、百万遍知恩寺という無人でそこそこ広いお寺や京都大学、吉田山緑地などがある程度。観光目的で時間制限がある場合はわざわざ行くような場所でもないと思います。

    銀閣寺観光の注意点

    銀閣寺の帰りにバスに乗る場合、待ちの外国人が多く混みます。また、歩いて帰るには距離があるので、帰り方を先に2、3検討していった方がスムーズに観光できるでしょう。人数が多ければ割り勘でタクシーが効率的だと思いますよ。

    銀閣寺のおすすめ観光ルート

    銀閣寺のある東山周辺は多くの世界遺産があるスポットです。観光ルートは蹴上駅側からなら下記のようになります。

    • 地下鉄蹴上駅→ 金地院→ 南禅寺→ 永観堂→ 哲学の道→ 法然院→ 銀閣寺→ バス
    • バス→ 銀閣寺→ 法然院→ 哲学の道→ 永観堂→ 南禅寺→ 金地院→ 蹴上駅

    哲学の道には銀閣寺や法然院の他にもいくつか神社やお寺があるので、それらを見ていると飽きませんが、蹴上駅から銀閣寺までの各社寺を見て行くとかなり時間がかかるので、見たい場所を絞って行くのがおすすめです。

    お金に余裕がある人は人力車に乗ると、平安神宮などにも案内されることもあります。

    銀閣寺の他にも見どころが多々ある哲学道も参考にしてみてください。
    哲学の道のページ

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