京都府立植物園は春夏秋冬を楽しめる癒しスポット
京都府立植物園は、日本初の公立植物園として1924年(大正13年)に開園しました。とても広い植物園なので、人が多くてもあまり混雑しているという印象は持たず、ゆったりと散策することができます。
京都府立植物園
1924年(大正13年)に開園した日本最古の公立植物園です。入園料は200円。小中学生や高齢者などの入園は無料で、年間約90万人の入園者が訪れる京都の植物園です。
総面積約24ヘクタールという広大な敷地には、約12000種類、約12万本の植物が栽培されています。園内の南半分には、日本の四季の花を見られる花壇や熱帯植物が観賞できる温室、バラを中心とした洋風庭園があり、北半分にはなからぎの森と呼ばれる自然に近い林を利用した生体植物園などがあります。
1年を通して、花や植物をテーマにした展示会や、イルミネーション、植物園教室、観察会、植物園芸相談など様々な催しが行われています。
京都府立植物園の見どころ
正面花壇
正門を入ると、正面花壇が広がっています。四季折々の花が咲きますが、一番人気なのは春のチューリップです。後方に見える桜林と合わさる景観も素晴らしいです。桜林にはソメイヨシノとヤエシダレなど多くの桜が咲きますが、チューリップの咲く時期にはソメイヨシノが満開になります。
カワセミが見れる事も
京都府立植物園の中に池がありますが、そこでカワセミが見れる事があります。
結構な頻度で見れる時期もあるので、カメラを持った人たちでカワセミの写真を撮っているのもよく見かけます。カワセミの他にもカモがいるのと、緑が綺麗なスポットでもあるため、憩いの場としても利用されています。
なからぎの森
大小四つの池に囲まれた、園内唯一の自然林です。ニレ科の落葉樹であるエノキ、ムクノキ、ケヤキの古木とシロダモ、カゴノキ、シイ、カシ類の常緑樹が混生し、春は新緑の美しさ、夏は緑陰の涼しさ、秋は見事な紅葉、冬は木立の静寂さなど季節によって全く違う印象を与えてくれる場所です。中でも特にオススメなのは秋の紅葉です。池の周りにカエデが多いことから、池に映る紅いカエデの色彩は圧巻です。
半木神社(なからぎじんじゃ)
なからぎの森内にある小さな神社で、上賀茂神社の末社です。京都府立植物園はそれほど近くはないにしろ、上賀茂神社が近辺にあり、その末社として半木神社が京都府立植物園にあるようです。天太玉命(あめのふとだまのみこと)を祭神として祀り、合格祈願や恋愛成就のご利益があるとされています。ちなみに天太玉命は織物業の神といわれています。
洋風庭園
正門から植物園会館、西洋シャクナゲ、バラ園、沈床花壇へと続く庭園です。
バラやツツジなどの花木やヒマラヤスギ、カイズカイブキなどの針葉樹が、明るい洋風の雰囲気を作り出しています。噴水の周りに四季折々の花が咲く沈床花壇もきれいです。
観覧温室
外観は山のようなシルエットをしています。池に浮かんだ金閣寺のイメージと、北山連峰のシルエットを取り入れてデザインされたのだとか。
中に入ると温室だけに暖かい場所が多く冬などには良いスポットの一つです。観覧温室は有料なので人で混雑することはほぼなく、熱帯植物をじっくり見ながらゆったりと回る事ができます。
この観覧温室は日本最大級の温室で延床面積は約4,694平方メートルもあり、展示植栽植物は約4,500種類、25,000本に及び、国内初展示、初開花の植物も多くある温室なのです。
内部は8つのゾーンで構成されていて、順路に沿って進むと次々と景観が変わり、熱帯の様々な植生が観賞できるので思ったより広く、バラエティーに富んでいる印象を持つかもしれません。
イルミネーション
12月には約10万球のLED電球で、正門から観覧温室、くすのき並木から北山門にかけての樹木や花壇、高さ20mのトウカエデなどが装飾されます。噴水の前にある大きなトウカエデの木のイルミネーションは、2016年冬に公開の映画「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」のロケ地となったことでも知られています。
ここも見どころですが、植物園のシンボルでもある「くすのき並木」を全長200mにわたってクリスマスカラーでライトアップされているところはとてもきれいです。他にも植物園だけに花の形のイルミネーションがあったり、トナカイのイルミネーションがあったりとかわいらしいものもあります。
京都府立植物園と季節の花
四季折々の花が咲き誇る京都府立植物園の季節ごとのおすすめポイントをご紹介します。
春
園内には約130品種450本の桜が植えられています。品種が多いので咲く時期にも幅があり、長い期間桜を楽しむことができます。まず咲くのはカンヒザクラです。3月中旬ごろから咲き始めます。そして1番遅く咲くのはキクザクラは4月下旬まで咲いています。特に見頃なのは4月上旬で、その時期には通常17時までの開園時間を延長して、夜間のライトアップが行われます。
また、チューリップもおすすめですね。
4月上旬〜下旬には約60品種、35000球のチューリップが園内各所で咲き誇り、色とりどりのチューリップが春を感じさせてくれます。その他大芝生の立派なソメイヨシノとチューリップが同時に見られる光景はとてもきれいです。
夏
京都の夏はとても厳しい暑さです。日中に植物園内を散策するのは一苦労ですよね。そんな暑い夏には、毎年期間限定で行われている早朝開園がおすすめです。
2017年は7月21日から8月13日の予定で、7月21日から27日は午前7時30分開園、7月28日から8月1日は午前7時開園、8月2日から13日は午前7時30分開園となっています。朝の過ごしやすい時間帯にぜひ訪れてみてください。蓮会やむしの目展、朝顔展など毎年人気のイベントが行われています。クラフトアート教室や写生会など夏休みの子供向けイベントもありますよ。
夏の花といえばひまわりです。
ひまわりといえば黄色と思われるでしょうが、実は赤色や、オレンジ色、花びらの先だけ白いものなど色々なひまわりがあるんですよ。
あまり見ることができない珍しい品種もあるので、ぜひ見に行ってみてくださいね。
秋
イロハモミジやサクラ、フウ、イチョウ、ランシンボクなど約500本の木々が色づきます。特におすすめなのは、なからぎの池周辺の紅葉やアジサイ園付近のフウの大木の紅葉です。
秋といえば紅葉と思われるでしょうが、実は秋の花もきれいです。定番のバラやコスモスの他には、サルビアやハゲイトウも咲き誇ります。
また秋の植物園フェスタでは、紅葉散策ツアーや植物クラフト体験教室などの催しも行われます。
冬
冬枯れで花は少なく楽しみがなさそうと思われるかもしれませんが、意外と行った人からは高評価を受けている冬の植物園。
やはり人が少なく、広い園内を静かに回れるというところがいいようです。
もちろん冬の花もあるので花も楽しめますよ。春のように華やかに咲き乱れるのではなく、ひっそりと小さなお花や小さな実を付けています。なんだか穏やかな気持ちになれますよ。あまり見かけられないなと思ったのはトウガラシの実です。冬が実りの時期のようで、白、紫、オレンジに色付いています。
そして冬といえばイルミネーション。京都府立植物園のイルミネーションは地元の人に人気があるそうです。毎年趣向を凝らしたイベントが行われ幻想的な雰囲気に包まれます。
京都府立植物園周辺の観光スポット
植物園周辺の観光スポットとしては、徒歩で行く距離には観光スポットがありません。季節によっては、鴨川沿いを歩くと桜並木が続く美しい小道があり、そのまま進むと上賀茂神社へ到着するので、京都府立植物園 → 鴨川 → 上賀茂神社寺へと観光ができます。
電車やタクシー・バスなどを使う場合は、京都府立植物園に近いとなると、京都府立植物園→大徳寺→今宮神社→金閣寺が巡りやすいでしょう。
大徳寺は規模が大きな寺院であることや、歩いて今宮神社に行けます。ただし、素朴な雰囲気なので観光スポット的なお店を連想している人は注意が必要でしょう。
金閣寺からさらに西に行けば、仁和寺や竜安寺もあります。デートなら植物園から北山通りの散策がオススメです。カフェやお店が多くあります。
電車を使えばどこにでもいけますが、烏丸御池駅から嵐山に行くなども良いでしょう。
京都府立植物園周辺の人気店
イン・ザ・グリーン
植物園の横にあるイタリアンのお店です。
テラス席でBBQや薪釜で焼き上げるピザ、日替わりのプレートランチ、カフェメニューまでメニューが充実しています。
住所 :京都府京都市左京区下鴨半木町 府立植物園横
マールブランシュ
京都で数店舗を構える有名な洋菓子屋さんです。1番の人気はモンブラン。
季節によって味や見た目が変わります。お土産には京都限定のお菓子「茶の果」がオススメです。宇治茶を使った抹茶ランドグシャで、ホワイトチョコレートがサンドされています。お抹茶が濃厚でお濃茶と銘打っているほどです。
住所:京都府京都市北区北山通植物園北門前
営業時間:ショップ9:00 -〜20:00 サロン10:00 -〜20:00(ラストオーダー 19:30)
定休日:無休
京都府立植物園へのアクセス
住所:左京区下鴨半木町
開園時間:9:00~17:00
休園日:12月28日~1月4日
料金:大人200円、高校生150円、中学生以下無料。
最寄駅:北山(地下鉄烏丸線)
最寄駅の北山駅を地上に出てすぐの場所に京都府立植物園があります。また、手前の北大路駅からでも少し歩くだけで京都府立植物園へ行く事ができます。年間パスポートが1000円で購入できるので、年に5回以上行く人は年間パスポートを買ってみるとお得です。