醍醐寺は世界遺産に登録され、桜の名所でもあるお寺
醍醐寺は桜の名所として有名な広いお寺で、醍醐水などの名水もあります。世界遺産に登録されている場所なので有名ですが、桜の季節以外は割と人は少なく、静かな雰囲気で観光するにはいい場所の一つでしょう。
醍醐寺とは
醍醐寺は、真言宗醍醐派総本山の寺院で、山号を醍醐山と称します。御本尊は薬師如来。貞観16年(874年)に空海の孫弟子にあたる理源大師聖宝が創建しました。
醍醐寺は上醍醐と呼ばれる山深い醍醐山頂上一帯を中心に発展し、その後下醍醐と呼ばれる醍醐山麓の広大な平地に伽藍が創建され、五重塔も落成しました。その後、応仁の乱など戦乱で下醍醐は荒廃し、五重塔のみが残されています。
平成6年(1994年)には、古都京都の文化財として、世界遺産にも登録されました。
また、醍醐寺は、豊臣秀吉が慶長3年(1598年)に催した「醍醐の花見」でもよく知られています。現在でも桜の名所として人気が高く、桜の季節には多くの花見客が訪れます。
醍醐寺の見どころ
三宝院
醍醐寺の三宝院庭園には藤戸石があります。
- 藤戸石は天下の名石と言われている
- 足利義政や織田信長、足利義昭、豊臣秀吉などへと伝わった石
- 藤戸石は藤戸合戦の伝説が起源
- 藤戸合戦は、源平の戦いで敵陣に攻め入る際に佐々木盛綱が漁師を切ったのが藤戸石の上、もしくは漁師の遺体が流れ着いたのが藤戸石とも言われている
- 藤戸石は聚楽第にあったが、醍醐の花見の準備で醍醐寺三宝院庭園に移動
三宝院は庭をみる事ができる建物です。
清滝宮
五重塔
下醍醐は、戦乱や火災によって荒廃してしまいましたが、五重の塔だけは難を逃れ、創建当時の姿のまま残っています。
京都最古の五重の塔とも言われていて、高さは約38メートル、屋根の上の相輪約12.8メートルで、屋根が少しずつ小さくなるように造られています。
特に毎年8月5日に醍醐寺で行われる醍醐寺万灯会では、金堂や五重塔などがライトアップされ、幻想的な雰囲気に包まれます。
金堂
上醍醐
上醍醐は、下醍醐から約1時間、山道を登って行くのですが、西日本でも随一の険しい札所として有名です。
登るのに苦労はしますが、薬師堂、開山堂、如意輪堂、清瀧宮拝殿など国宝や重要文化財に指定されている堂宇が点在して、見どころもたくさんあります。
上醍醐に着くとまず「醍醐水」と書かれた石碑が目に入ります。この湧き水は醍醐寺の由来にもなった水で、理源大師聖宝が醍醐山を歩いていると、山の神様である、横尾明神が現れて、湧き出る水を口に含み「あぁ、これは醍醐味かな、醍醐味かな」と感嘆の声を上げたという伝説があります。
醍醐味というのは最上級という意味なのだそうです。
現在は取水制限がされているため、醍醐水は境内の売店で販売されています。
確かに普通の水道水とは違い、滑らかな飲みやすい水でした。
醍醐寺の桜
豊臣秀吉が約1,300人を招いて花見を行なったことで知られる醍醐寺は、現在でも桜の名所として人気があり、日本さくら100選にも選ばれていて、枝垂桜、山桜、染井吉野など約1,000本の桜が植えられています。
国の特別史跡・特別名勝に指定されている三宝院庭園は、豊臣秀吉が「醍醐の花見」に際して自ら基本設計をした庭で、今も桃山時代の華やかな雰囲気を感じることができますし、参道の桜のトンネルや、樹齢100年を越える桜の木も見応えがあります。
ただし、地元の人も言っていますが、桜の時期だけ観光客が押し寄せ、桜が無いとあまり人が来ないスポットらしく、行ってみると確かに冬と春では混雑具合が全く違うスポットでした。
散策ルート
醍醐寺は上醍醐まで行くとすると山道を1時間歩くことになります。
往復だけで2時間も歩くことになるので、かなり体力を必要とします。
そのため、時間には余裕をもってスケジュールを組むようにしましょう。
見どころの多い寺院なので、無理をせず醍醐寺だけをゆっくりというプランでもいいと思います。
他も回りたいということなら、醍醐寺→随心院→勧修寺というルートがオススメです。
雨月茶廊
お土産を買うなら、醍醐寺境内にある雨月茶廊があります。
醍醐水も販売していますし、醍醐水で配合した化粧水もあります。
久兵衛
醍醐寺周辺でお食事をするなら久兵衛などがあります。
和風の雰囲気の店内と窓からは自然も眺められるのでとても落ち着く空間だと人気のお店です。
醍醐寺へのアクセス
住所:伏見区醍醐東大路町22
京阪バス【山急】で京都駅八条口から醍醐寺まで、乗り換えなしで約30分。