萬福寺は中国の影響を受けたお寺で、インゲン豆と布袋さんゆかりの地

01. 京都のお寺

萬福寺は、山号が黄檗宗大本山というだけあって、黄檗駅の近くにあります。駅から大通りを歩きそこから少し細い道を入って歩いて行った先に萬福寺があります。インゲン豆の由来になっている隠元(いんげん)禅師が開いたお寺であり、また、七福神の布袋尊(ほていそん)を祀るお寺でもあります。

また、萬福寺から徒歩数分で行ける場所に、宝蔵院という小さなお寺があります。このお寺は、鉄眼禅師が一切経の印刷所として建立し、印刷屋パソコンの文字の種類である明朝体の発祥の地ともなっています。この宝蔵院も含め、萬福寺は中国からの影響を知る上で、とても参考になる寺院のひとつといえるでしょう。

萬福寺は外から見るとそれほど大きくは見えないのですが、中に入ってみると、とても広く見どころも多いお寺になっています。中国の影響を受けているお寺であるため、日本のお寺とは異なる造りになっているところが面白いところです。

夏場になると綺麗に咲くハスの池や、その先にある大きな山門。その手前にある塔頭など、無料で見れる部分でも、それなりに雰囲気を味わうことができるでしょう。

ただお金を払って拝観すると、とても広い敷地内にある様々な仏像や、ところどころ日本と雰囲気の違う造りの装飾などをみることができます。萬福寺には、四天王像の他、韋駄天や、布袋さん、リアルな僧の像などがあったり、中国の雰囲気が漂う物や建物の他、お土産屋で饅頭なども売っています。また隠元禅師に関する黄檗宗の本なども売っているなど、歴史に興味がある人には良いのかもしれません。

隠元禅師とは

隠元禅師は中国の福建省生まれて江戸幕府4代将軍・徳川家綱の頃に活躍した僧です。来日は1645年で1661年に萬福寺を創建しています。

この間何をやっていたのかと言うと、幕府から土地を与えられるなどしていたわけです。隠元禅師は日本に永住し日本で亡くなりました。その後も中国の僧が後を継ぎますが、22代目からは、日本人が継いでいます。

隠元禅師は、黄檗宗を日本に持ち込みましたが、それ以外にもインゲン豆も持ち込んだとされ、萬福寺の境内にはインゲン豆がなっているなど、歴史を知ると何気なく見ているものの成り立ちがわかるよになり、萬福寺の観光がより楽しくなると思います。

また萬福寺や白雲庵で「普茶料理」という中国料理があるので食べてみると良いと思います。 普茶料理は、日本の精進料理の様なもので僧侶が食べる料理の一つです。

萬福寺は全体的に何かがすごくあるわけではなく、観光地化されているわけでもないので、思ったよりは渋めの印象を受けると思います。ただ大きなお寺であることや、中国の影響を受けている雰囲気の違うお寺であることなどが、面白く感じられる人も多いと思います。近くに飲食店はあるものの多くはなく数は期待できません。駐車場はあります。

萬福寺を含むおすすめ観光ルート


萬福寺に行く場合合わせていきたいのが冒頭でも紹介した宝蔵院です。宝蔵院は小さなお寺なのですぐに見終わる規模ですが、万福寺が広い分、丁度良いのかもしれません。

萬福寺は黄檗駅にあるので、そのまま電車に乗って宇治まで行くのがおすすめです。
黄檗駅と宇治駅は近く、またその間にある 三室戸駅近くの三室戸寺は、紫陽花の時期がおすすめな紫陽花スポットの一つです。

また黄檗駅と宇治駅は、路線が二つあるため離れた駅が二つあります。黄檗駅は両駅が近いのでまだいいですが、宇治駅は注意が必要でしょう。JR宇治駅と京阪宇治駅が離れているためです。

黄檗山 万福寺の紅葉

萬福寺は黄檗山という名前が付いている通り、山があるので紅葉がすると美しい風景が楽しめる部分があります。全体的に紅葉するわけではなく、所々紅葉することが多いので、場所や時期によってまちまちになりがちですが、所々美しい紅葉が楽しめます。

中国風の建物と紅葉の組み合わせが楽しめるのは萬福寺を含め数少ないスポットだけなので、少し違う雰囲気で紅葉を楽しみたい人には良い場所と言えるでしょう。

また、萬福寺は黄檗駅近くにありますが、黄檗駅からは宇治駅も数駅程度で近いので、宇治に点在する紅葉スポットと合わせて観光するとより良い京都観光ができると思います。

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