野宮神社の見どころ写真と共に紫式部の源氏物語や鳥居も簡単に解説
野宮神社は嵐山駅から近くにある徒歩で行ける神社です。
ちなみに「のみやじんじゃ」ではなく、「ののみやじんじゃ」と読みます。
縁結びや進学の神様で、竹林の中にあるためか、人気のスポットとなっていて、特に女性に人気の様で、参拝客の多くは女性の比率が多い神社です。
野宮神社は野宮と書かれていますがこれは源氏物語などとも関わりがあり、さらに斎王という天皇の代理で伊勢神宮に行く天皇の娘が身を清めたと言われる場所でもあります。
また、源氏物語の「賢木の巻」の舞台でもあります。それでは野宮神社を知るためにそれぞれ斎王と源氏物語について簡単に解説していきます。
歴史1. 斎王と野宮神社の関係
斎王(さいおう)とは伊勢神宮や賀茂神社で、未婚の内親王や女王が巫女をやっている場合の総称です。天皇が代替わりすると未婚の内親王や女王が卜定(占い)で斎王が選ばれ、天皇の代理として伊勢神宮に仕えました。
この斎王が斎王が亀卜(きぼく)により占われた後一定期間籠る・身を清める場所のことを野宮(ののみや)といいます。
- 斎王は総称で、内親王は「斎内親王」、女王は「斎女王」と呼ぶ
- 斎王は伊勢神宮では斎宮(さいぐう)、賀茂神社では斎院(さいいん)とも呼ばれた
- 斎宮に仕える職員は男女145名いたと言われている
歴史2. 源氏物語とは
源氏物語は平安時代中期に紫式部が書いた貴族社会を舞台とした長編物語です。主人公は光源氏で昼ドラのような愛憎劇の物語であり、光源氏が義母や敵方の妻、義理の兄の愛人、年上の後家など、次々と女性と寝てはトラブルを起こしていく話になっています。
源氏物語には黒木の鳥居というものが出てきますが、この黒木鳥居は、野々宮神社の特徴の一つです。日本最古の鳥居の形式で、黒木の鳥居と野宮神社の風景で源氏物語の世界観を感じられるかもしれません。
歴史3. 紫式部とは
源氏物語の著者、紫式部は有名ですが、実は源氏物語しか書いていません。
紫式部は藤原宣孝と結婚しましたが結婚三年で死別。その現実を忘れるために源氏物語を書き始めたと言われています。
その後評判がたち、当時最大の権力者である藤原道長が娘の中宮彰子の家庭教師として紫式部を呼びました。その後も源氏物語を書き続け、平安時代末期に源氏物語絵巻で絵画化されるなど絶大な人気を誇っています。
野宮神社の8つの見どころとご利益
野宮神社は4柱(神)が祀られ、それぞれにご利益が違います。
見所1. 野宮大神(学問の神様)
野宮神社の本殿にはアマテラス大神が祀られています。ここでは健康と知恵を授ける神様として祀られている様です。
見所2. 白峰弁財天(財運芸能)
他に白峰弁財天は財運芸能の神様、野宮大黒天は縁結びの神様として祀られています。
見所3. 白福稲荷大明神(子宝・安産・商売繁盛)
また野宮神社の奥に行くと白福稲荷大明神がありますが、こちらは子宝・安産・商売繁盛の神様とされています。
見所4. 野宮大黒天(縁結び)
この様に祀られている神によってご利益が色々ありますが、野宮神社は縁結び目的で来る方が多いようで、野宮大黒天が縁結びの御利益があるとされています。参拝者も縁結びで来られる女性が多く、絵馬などにも縁結びのことがよく書かれています。
見所5. 神石・亀石(縁結び)
そして神石(亀石)も縁結びの願いが叶うと言われる石です。
見所6. 龍神(病気回復)
その他にも井戸には龍神が祀られていて、病気回復のご利益があると言われています。
見所7. 野々宮の絨毯苔
竹林以外にも野宮神社の見どころの一つとして絨毯苔があります。小規模な神社ながら絨毯のように広がった苔と木々に囲まれた緑の世界は美しく風情を感じられるでしょう。
見所8. 野々宮竹と竹林の小径(竹林の道)
野宮神社の周辺には竹林が多く竹林の中を歩くことができます。最も有名なのは野宮神社から大河内山荘庭園に行く竹林ですが、その他の竹林も見どころの一つと言えるでしょう。
野宮神社一帯の竹は昔から野宮竹と言われています。この竹は昔天皇の即位式で使われたり、松尾芭蕉や蕪村の俳句にも出てくることを知ると野宮神社の歴史を感じられるかもしれません。
- ほととぎす 大竹薮を もる月夜(芭蕉)
- 若竹や 夕日の嵯峨と 成にけり(蕪村)
- 野宮の竹 美しや 春しぐれ(村山古郷)
野宮神社へのアクセス
野宮神社は少しわかりにくいところにありますが、嵐電嵐山駅天龍寺駅から近く、徒歩で大河内山荘方面に行く場所にあります。
拝観時間は午前9時から午後5時までとなっています。
御朱印は、 御朱印帳にハンコで押してもらうタイプなので、時間はかからずすぐに頂くことができます。
野宮神社を含むおすすめ観光ルート
野宮神社周辺は多くの観光名所が密集しているので、近い所を手当たり次第行くことで楽しめる場所と言えるでしょう。
天龍寺→竹林の小径→嵐山公園亀山地区→大河内山荘庭園→野宮神社→常寂光寺→落柿舎→二尊院→祇王寺→滝口寺→檀林寺→化野念仏寺→清涼寺→嵐電嵐山駅→渡月橋→阪急嵐山駅
こんなに回れるかどうかはその人次第ですが、人気スポットが密集していることもありとても楽しめる場所の一つでしょう。
この他にも大覚寺や化野念仏寺というものがあり、そちらもとても良い観光スポットなので興味がある方は、当サイトで参考にチェックしてみてください。