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三十三間堂の仏像を種類別でわかりやすく解説

 
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tomo
京都に住みつつ、観光スポットを100ヵ所以上巡ってみました。同じ場所にも何度も行ったり、鴨川でのんびりしたりと京都を満喫。歴史や神社・お寺や日本の知識なども加えて、観光に役立つわかりやすい情報をご提供できればと思います。

1. 三十三間堂の仏像と4つの分類

三十三間堂は建物内に仏像が配置されており、千体以上の仏像があるため、仏像好きにはたまらないスポットの1つです。仏像に興味がなくてもインパクトのある千体の仏像は印象に残ると思います。そこで、仏像をより楽しめるように簡単に仏像の知識を解説していきます。仏像は撮影禁止なので文章だけで解説していきますが、わかりやすいと思うので興味のある人は読んでみてください。

仏像には大きく四つの分類があります。如来・菩薩・明王・天部の分類で、これを覚えておくだけでも仏像の見方が変わります。

  1. 如来とは、悟りを得た存在であり仏像の最上位に位置付けられる存在です。大日如来、薬師如来、釈迦如来など。
  2. 菩薩とは、悟りを得るために修行をし、人々を苦しみから作り続ける存在です。弥勒菩薩や地蔵菩薩、千手観音菩薩、日光・月光菩薩など。
  3. 明王とは、仏教の教えに従い悪を討つ存在です。不動明王や愛染明王など。
  4. 天部とは、仏教界の守護神で、敵から守る存在です。帝釈天や四天王(広目天・持国天・増長天・多聞天)、八部衆など。

このような分類の中で、それぞれ特徴があります。例えば如来グループの中の薬師如来は病気の治癒などの特徴があり、持ち物などがそれを表していたりするなどの特徴です。釈迦如来は装飾品をつけず、粗末な衣装で像が表現されているなど、如来の他、各グループの仏像にある装飾品や持ち物、武器、指の形など、多くの特徴とその意味を知って仏像を見ていくと、また違った京都観光ができるようになるでしょう。

ちなみに三十三間堂では、国宝の千手観音坐像と重要文化財の千体千手観音立像、そして天部など様々な仏像を見ることができますが、写真撮影はどの仏像も禁止になっています。

2. 千手観音坐像と千手観音立像

千手観音坐像は菩薩の位置付けで、悟りを得るために修行中の身であり、人々を救う存在です。仏像としては湛慶の作品とされていて、三十三間堂の中央に配置されている334.8cmの大きな仏像です。千手観音は実は略称で、正式には千手千眼観自在菩薩(せんじゅせんげんかんじざいぼさつ)と言います。

千手観音像はいくつもありますが、千本手があるものは稀で、42本の手を持つものが多くあります。その理由は一本の手で25の世界を救うという事になっているからで、40本の手×25世界=1000という事で、千手観音菩薩となっているとのこと。また、40本以外に2つの手があり、この2つの手で合掌していたり、持ち物を持っています。

さらに千手観音坐像と千手観音立像どちらも両手を合わせるポーズである合掌印となっています。これは平穏な心や静かな心、堅実な心などを表しているポーズで、ピッタリとした手の合わせ方やピッタリとしていない合わせ方などいくつか種類があります。このような部分を見てみると知識がない時よりも細部が見えてくると思います。

三十三間堂の千手観音坐像は湛慶の作品です。湛慶は運慶の長男で、鎌倉時代の人物です。京都では六波羅蜜寺が湛慶やその父運慶など慶派にゆかりの深いお寺で、仏像も観れるので興味のある人は観光してみるのも良いかもしれません。

三十三間堂の池

3. 那羅延堅固と密迹金剛

那羅延堅固(ならえんけんご)と密迹金剛(みっしゃこんごう)は金剛力士像の事で、仁王像とも言われる像です。阿吽を表現している像で、三十三間堂では那羅延堅固が阿形、密迹金剛が吽形となっています。京都では清凉寺や太秦広隆寺、仁和寺などに仁王門があるので、三十三間堂の那羅延堅固と密迹金剛と比べてみると面白いと思います。

4. 風神・雷神像と建仁寺の風神雷神図屏風

三十三間堂内の仏像群の両端に風神と雷神の像が在ります。風神と雷神と言えば同じ京都の建仁寺にある俵屋宗達の「風神雷神図屏風」が有名ですが、この風神雷神図屏風のモデルになったと言われているのが三十三間堂の風神雷神像です。三十三間堂の風神・雷神の像は、日本の風神雷神像としては最古のものと言われており貴重な木像です。

5. 金毘羅王と安井金比羅宮

三十三間堂の仏像の中に金毘羅王(こんぴらおう)の像があります。これは同じ京都にある安井金比羅宮の金比羅と同じ字。金比羅とは魚神・海神で、クンビーラという言葉からきています。クンビーラは鰐(わに)の意味と言われていて、ガンジス川に住むワニが元になっているとか。そして、クンビーラが日本に伝わる際に、クビラ・クンビーラ・コトヒラ・コンピラなどに変形している事が考えられています。

6. 四天王

四天王像は多くのお寺にあるので最も目にする機会が多い像の一つです。帝釈天の部下的な位置付けで、仏教の須弥山(しゅみせん)の中腹に住み、四方を守っている守護神が四天王です。

  • 東方天(とうほうてん)・・・・・・・・四天王の持国天で東方を守る。
  • 毘楼勒叉天(びるろくしゃてん)・・・・四天王の増長天南方を守る。
  • 毘楼博叉天(びるばくしゃてん)・・・・四天王の広目天で西方を守る。
  • 毘沙門天(びしゃもんてん)・・・・・・四天王の多聞天で、七福神の毘沙門天。北方を守り塔を持っている四天王のリーダー格。

須弥山(しゅみせん)は仏教以外のインド系宗教でも共通する山で、インドの宗教の世界観に共通して登場します。三十三間堂でもそれぞれの像が配置されています。

また、仏像の四天王像を見ていると、足元で魔物のようなものが踏みつけられている仏像を目にすることがあります。これは仏教の敵対勢力である邪気です。

7. 帝釈天と大梵天と摩醯首羅王

帝釈天・大梵天・摩醯首羅王はインドラやブラフマーシヴァなど、インドの仏教で関わりの深い位置付けにあることもあり、まとめて解説します。

帝釈天

帝釈天(たいしゃくてん)は四天王の上司のような位置付けで、須弥山の頂上に住み、梵天(三十三間堂の仏像では大梵天)と一対となっています。インドのインドラ神が由来になっています。四天王同様に帝釈天も他のお寺でも割と観られる像の一つで、有名なのは東寺の帝釈天です。有名な理由は帝釈天の像がイケメンだから。

大梵天

大梵天(だいぼんてん)は、インドではブラフマー。ブラフマーはブラフマンを神格化したものです。創造神ブラフマーはヴィシュヌ・シヴァ・ブラフマーと言われており、このブラフマーが三十三間堂では大梵天。そして大梵天と一対となっているのが帝釈天で、合わせて梵釈と言われることもあります。

この辺りはバラモン教やヒンドゥー教などから仏教に取り入れられた要素が強いとされ、仏教の開祖である釈迦が悟りを開いた後に悟りを広めるように勧めたのが梵天と帝釈天だったという伝説もあるようです。

摩醯首羅王

摩醯首羅王(まけいしゅらおう)はシヴァ神の事で、別名を「大自在天」とも言います。仏教はバラモン教やヒンドゥー教などの神が混ざってくるので解釈が多々ありますが、宇宙や世界を創造し支配する最高神であり、破壊、破滅を司る神と言われ、大梵天や帝釈天との関わりの深い神です。

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