平野神社は桜の名所。お花見・お祭り・お守りなど、桜が目立つ神社
平野神社は、794年(延暦13)平安遷都の際に、奈良から移築されたと言われています。当時の境内の敷地は1.5km四方と現在の京都御所と同じくらいの広さがありましたが、現在は約200m四方となっています。
特徴としては平野造と言われる本殿があり、こちらが重要文化財となっている他、桜が有名なスポットで毎年桜祭りが行われるなど、桜と歴史を感じさせてくれる神社です。
1.平野神社の桜
平野神社の神紋は桜です。それは、桜が生命力を高める神様の象徴として、平安時代より植樹されてきたものです。平安中期には、花山天皇が境内に数千本の桜を植えたことで、江戸時代には桜の名所として「平野の夜桜」と言われるようになりました。現在でも桜の名所として人気の高い神社で、毎年4月10日には平野桜祭りが行われます。
平野神社の桜は種類・本数が多い
平野神社の桜は種類・本数が多い
平野神社は古くから桜の名所として有名です。境内には約60種400本の桜が植えられていて、珍しい種類の桜を見ることもできます。
早咲きの桃桜が3月上旬に開花するのをはじめに、遅咲きの魁桜が見頃になる4月下旬まで長い期間桜を楽しむことができます。また、境内の広さと比べて桜の本数が多いので桜が散っても桜の絨毯ができ、美しい景観を楽しめます。
ライトアップや桜コンサート
桜が見頃である3月下旬から4月中旬までは桜コンサートが行われたり、夜間はライトアップも行われます。桜茶屋が出店するので、幻想的な夜桜を見ながら食事を楽しむこともできます。
この桜茶屋の予約や各種お問い合わせは平野神社ではなく各店舗(ひさご・まねき・鳥おさ・遊楽など)での対応になるので平野神社の桜が気になる人はチェックみるといいと思います。
桜花祭
桜花祭とは
毎年4月10日には桜花祭が行われます。桜花祭の起源は、花山天皇が皇胤繁栄を祈るために平野神社に行幸したことが始まりとされています。
午前10時より桜花祭が行われたあと、午前11時に花山天皇陵に参拝し、午前12時に神幸列発輿祭が斎行され、午後1時には鳳輦や天平の織り姫、鎧騎馬武者らが行列に参加し、約200名の時代行列が氏子地域を巡行します。
2.平野神社見どころ
ここからは平野造の本殿他、平野神社の見どころを解説していきます。
本殿
本殿
平野造と呼ばれる本殿は、国の重要文化財に指定されています。独特の形式の造りで、社殿を2殿ずつ繋げた形になっています。
御祭神は4柱で1殿1柱ずつ祀られています。第一殿は今木皇大神、第二殿は久度大神、第三殿は古開大神、第四殿は比賣大神を祀っています。
平野の井
平野の井
平野神社には、地下約100mからくみ上げた湧き水があります。本殿手間の手水場の裏に水汲み専用の蛇口があります。こちらの水は名水と名高く、この水でお茶を煎れると驚くほどまろやかになるのだとか。
御神木のクスノキ
御神木のクスノキ
平野神社の本殿斜め前にある大きな御神木はクスノキです。このクスノキの周りを回れるように小さな通路が設置されていおり、木に手を当てて木の力やご利益を感じようとしている人もよく見かけます。
御神木を右回りに歩きつつ触れるなどして感じる事で、鬼門・厄除け・源気成就のご利益を授かります。
樹齢は400〜500年と言われるの木なので、平野神社に行った際は御神木に触るなどすると、歴史を感じる京都観光ができるかもしれません。
すえひろがね
すえひろがね
平野神社では大きな御神木が印象的ですが、御神木の手前に“すえひろがね”という石があります。
この石には不思議な力があると言われており、鉄尊様(てっそんさま)という神様が宿るとされ崇められていたと言われ、三種の神器の素材になったという逸話がある石です。
すえひろがねは餅鉄(べいてつ)と言われる石で、磁気を帯びているので鉄がくっつきます。これらの事からか、古来より崇められたり、現在でもパワースポットとしても知られる石、そして神社になっているようです。
3.平野神社へのアクセスや観光情報
平野神社を含むおすすめ観光ルート
平野神社を含むおすすめ観光ルート
- 京都駅 → JR円町駅(乗り換えなしの約9分)
- 北野天満宮
- 平野神社
- わら天神
- 金閣寺
- 龍安寺
- 仁和寺
- 仁和寺前からバスでJR花園駅 → 京都駅(乗り換えなしの約12分)
上記のルートは歩いて回れますが、各観光スポットが微妙に遠い位置にあります。なので場所によってバスを利用するのがおすすめです。
わら天神に関しては観光で盛り上がるような神社ではありませんので、京都観光目的の場合は行きたい場所に行くと時間の節約になります。
また、ランチなどは各所に少しずつある程度なので、まとまった商店街や飲食店街はありません。龍安寺や仁和寺付近はあまり飲食店がないので注意しましょう。
平野神宮は桜の季節が特におすすめの神社なのでぜひ桜の季節に訪れて欲しいです。その場合には嵐電を使って、嵐山から平野神社まで行くルートもおすすめです。平野神社と北野天満宮から近い北野白梅町駅から嵐電に乗ることができます。
北野白梅町駅から鳴滝駅から宇多野駅の桜のトンネルはとてもきれいです。途中下車して、龍安寺や仁和寺を回ることも可能なことや、等持院も歴代の足利将軍像や小さな庭に咲く桜などを楽しめるなど、平野神社周辺は桜を楽しめるスポットがたくさんあるので当サイトの各ページを参考にしていただければと思います。
その他の情報
御朱印
社務所で300円で頂けます。桜の名所と言うだけあって御朱印の真ん中にも桜の判子が押されています。オリジナルの御朱印帳は1000円です。こちらは桜柄です。
お土産
桜にちなんだお土産がたくさん売られています。合櫻というお守りは見た目も可愛くおすすめです。ピンク色で桜の形をしていてほのかに桜の香りがします。桜の裏側に願い事を書き、花を合わせて持ち歩くと良いそうです。他にも桜をモチーフにしたキーホルダーや「開運桜」という桜の塩漬けもあります。
五山送り火
五山送り火の時期(夏頃)に、平野神社手前の大通りから山に灯った“大”の字が見えます。わざわざ見いくスポットではなく、大通りを歩きながらふと道路の先を見ると、山に五山送り火の“大”の字が見えるという程度ですが、その頃は今日の七夕で近くの北野天満宮なども夜間拝観を行なっているので、覚えておくと夏の風物詩としてちょっとした楽しみになると思います。
平野神社へのアクセス
平野神社へのアクセス
住所:北区平野宮本町1
平野神社の最寄駅はJR円町駅です。京都駅から一本で行くことができますが、円町駅から平野神社までは遠く徒歩で歩くと20〜30分程度かかる距離と言えます。なのでバスを利用する人も多く、円町駅の近くのバス停から乗り、衣笠校前で下車。その後徒歩で2〜3分で到着します。
拝観時間は6:00〜17:00で、拝観料無料となっており、有料の駐車場もある造りとなっているのでバス・車などで移動すればそれほどアクセスに困る事はありません。京都観光に来た場合は町並みを楽しむためにも徒歩で歩くのも良いかもしれませんが、周りには古い町並みは無く、普通の市街地になっているので注意しましょう。