瑠璃光院は行列ができる新緑・紅葉の期間限定スポット

瑠璃光院は、御本尊が阿弥陀如来、無量寿山光明寺瑠璃光院という浄土宗東本願寺派の寺院です。京都修学院から大原に行く途中の八瀬という場所にあります。八瀬は古くは「矢背」とも書かれていたそうで、それは壬申の乱で背中に矢傷を負った天武天皇がこの地の釜風呂で傷を癒したという言い伝えがあるからです。

そのため平安時代から貴族や武士が安らぎの場所、保養の場所として、訪れていたと言われています。本願寺の歴代門跡も訪れたとされていて、明治時代、元勲三条実美公は、当時の庵に「喜鶴亭」と名付けました。三条 実美は、公卿であり、政治家です。右大臣、太政大臣、内大臣、内閣総理大臣兼任、貴族院議員などを歴任した明治政府の最高首脳人物の一人とされています。

大正末期から昭和の初めにかけて、大規模な改築と庭園の造営を行いました。その結果、瑠璃光院は12000坪の敷地に延240坪に及ぶ数奇屋造りに改築され、京都の自然を借景とした名庭は日本情緒にあふれ多くの人々に親しまれ、心を癒してきました。

作庭は佐野藤右衛門、建築は中村外二の作と伝えられています。佐野藤右衛門は庭師の名跡で、京都嵯峨野にある造園業「植藤」の当主が代々襲名しています。天保3年(1832年)より代々、仁和寺御室御所の造園も担っていました。中村外二は、京都で数寄屋建築の第一人者とされる大工の棟梁です。

瑠璃光院という名前の由来は、庭内に古苔が密生し、そこに光が当たり瑠璃色に輝いたことから、名づけられたそうです。

見どころは「瑠璃の庭」、「臥龍の庭」、「山露路の庭」など趣の異なる3つの庭です。

拝観料を払い山門をくぐるとそこから玄関までが山露路の庭です。ゆっくりとした石段が続いています。途中茶室の入口や十三重塔、百種以上のモミジが植えられています。春には爽やかな青モミジが、秋には赤や黄色に色付いたモミジが楽しめます。玄関の手前には大きな鯉も泳いでいます。

玄関を入ると2階の書院へ上がります。そこから見えるのは瑠璃の庭です。2階の書院は絶景を見ることができるビュースポットです。格調高い落ち着いた雰囲気で、秋には窓辺から色とりどりに色付いた木々がまるで絵画のように美しいです。

2階からの景色を堪能した後は1階の書院に降り、瑠璃の庭を鑑賞します。2階から見る景色とはまた違った雰囲気の瑠璃の庭を見ることができます。1階の書院の窓際はお茶席になっていて、お茶を飲みながらゆっくりと観賞することができます。お菓子とお茶で1000円です。

裏に回るとご本尊阿弥陀如来が祀られています。

廊下を進み、別館に渡ると見えるのが我流の庭です。天に上る龍を水と石で表した池泉庭園です。古苔の絨毯のような庭石には細い川のせせらぎが流れ、その中を鯉が泳いでいて心を落ち着かせてくれます。

瑠璃光院は紅葉の時期に大行列ができるので注意

瑠璃光院は以前は知る人ぞ知るという名所でしたが、現在はその景観の美しさが知られ、観光客が多く訪れる人気のスポットになりました。そのため2014年からは自然保護のため、年に2回、春と秋の特別拝観の時のみの公開となりました。どちらも公開期間は2か月間です。

そのため、公開期間中は開門前でも200〜300人以上の人たちが、列を作っていることもあります。拝観券を購入するために何時間も待たなくてはいけないこともあるなど人気ですが、券を購入後「数時間後に戻ってきてください」と言われるので、その間に他のスポットを巡る事もできます。おすすめは「八瀬もみじの小径」や「蓮華寺」で、数時間かかるようならガーデンミュージアム比叡も良いでしょう。

実は瑠璃光院の拝観券を購入し数時間後に戻ってきても、すぐに瑠璃光院に入ることはできません。瑠璃光院前でまた並び待つことになるので、並びながら暇を潰せるものを持って行くのがおすすです。スマホを使う場合はバッテリーも持って行くと良いと思います。

瑠璃光院の写経とペン、パンフ

瑠璃光院の拝観料は、2000円と高めに設定されています。それでも観光客が多いのは、長時間並んで拝観料を払ってでも見る価値のある景観ということでしょう。

瑠璃光院の拝観券には、2011年に開館された、瑠璃光院の付帯施設ルイ・イカール美術館の入場券も付いています。開館期間は瑠璃光院の特別会館に合わせて行われています。

瑠璃光院周辺の観光スポット

紅葉じの瑠璃光院の待ち時間におすすめした蓮華寺はこちらのページに記載しています。
青紅葉や紅葉が綺麗なお寺なので行って見ると良い京都観光の思い出になるかもしれません。

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