平等院鳳凰堂のライトアップ・歴史・見所を解説

01. 京都のお寺

平等院鳳凰堂は、藤原氏ゆかりの寺院で、国宝にも指定されている観光に人気のスポットです。10円玉の裏にもデザインされているのも平等院鳳凰堂なので、10円玉の裏と比べてみると良いでしょう。

平等院鳳凰堂の歴史がわかる2人の人物

人物1. 藤原道長・藤原頼道

藤原道長が左大臣・源重信の婦人から譲り受けた別業を、重信の子である藤原頼通が永承7年(1052年)に仏寺に改め、平等院としました。約1000年前に建立された建造物や仏像が当時のまま残っていて、とても貴重な文化財です。山号は朝日山、御本尊は阿弥陀如来です。

人物2. 定朝

定朝(じょうちょう)は平等院の阿弥陀如来坐像の作者で、寄木造の技法を完成させた仏師です。寄木造とは木で各パーツを彫り、組み合わせて仏像などを作る方法です。一本の木から作る一木造では大きな仏像は造れず、銅で造っていましたが、定朝の寄木造の手法により木造の巨大な仏像が造れるようになり、平等院の阿弥陀如来坐像ができたのです。

平等院鳳凰堂の見どころ

平等院鳳凰堂は思ったよりも見どころが少ない印象を受ける人も多そうです。鳳凰堂がある池の周りを歩き、鐘と平等院ミュージアム鳳翔館、浄土院・最勝院を歩けば、また入り口付近に戻る造りになっているシンプルな造りだからです。各所の見どころや歴史を知るとまた違った感じで観光できるものですね。

鳳凰堂

鳳凰堂は国宝です。正式名称は阿弥陀堂ですが、屋根に鳳凰の飾りがあることから鳳凰堂と呼ばれています。阿字池の中島にあり、極楽浄土を表現して宮殿になっています。平安時代から残る唯一のお堂で、中堂・北翼廊・南翼廊・尾廊に分かれています。10円玉の裏に描かれている角度を探してみると印象に残りやすいと思います。

御本尊の阿弥陀如来像を安置している他、内部壁面は今は退色していますが阿弥陀如来来迎の図が極彩色で彩られ、52体の雲中供養菩薩で飾られています。ライトアップ時には、平等院鳳凰堂と阿弥陀如来像がよく見えますが、一番混み合う撮影スポットにもなるので注意が必要でしょう。

内部拝観は300円です。20分毎に定員最大50名で、ガイド付きで案内してもらえます。定員があるので、入場券を買ってもすぐに案内されない場合があるのでそのつもりで。先に鳳凰堂の入場券を購入して、時間まで境内を回っている方がスムーズに見て回ることができます。

境内は順路があるので、その通りに回ってくれば一通りまわって鳳凰堂に戻って来ることができます。基本的には鳳凰堂の周りを回るだけなので、迷うことはないでしょう。

平等院ミュージアム鳳翔館

宗教法人としては初となる総合登録博物館として、2001年3月1日に開館しました。平等院の博物館で、境内の地下に潜るように作られています。館内は5つの区間に分けられ、国宝の梵鐘1口、雲中供養菩薩像26躯、鳳凰1対、重要文化財の十一面観音立像、宇治市指定文化財の帝釈天像、地蔵菩薩像 など多くの文化財が展示されています。館内では平等院についてのビデオも上演されていて、創建当時の鳳凰堂の様子をCGで再現した映像を見ることができます。入館料は必要ありません。

梵鐘

平等院の梵鐘は音の三井寺、銘の神護寺と並んで「日本三梵鐘」と呼ばれています。本物は鳳翔館にあるので、こちらはレプリカになりますが、天人、獅子、唐草文様などが全面に浮き彫りされ、本物とそっくりに作られています。梵鐘は参拝の順路にはなく、平等院の正面を過ぎたら鳳翔館側には進まず鐘楼の案内があるほうへ行かなければ見られません。

観音堂

観音堂は鎌倉時代初期に本堂跡に建てられた本瓦葺の寄棟造の建物です。重要文化財に指定されています。平安時代後期に造られた御本尊十一面観音立像を安置していました。現在は鳳翔館で保管されています。観音堂は平等院入り口の脇道のところにあります。

平等院鳳凰堂御朱印

朱印所でいただけます。御朱印は「阿弥陀如来」と「鳳凰堂」の2種があり、どちらも300円です。

平等院鳳凰堂の紅葉ライトアップ

平等院鳳凰堂は秋に夜間特別拝観があり、紅葉のライトアップが行われます。長蛇の列ができるので、待ち時間も長くなることが多いので、並びながら暇を潰せるものを持っていくと良いでしょう。

ライトアップでは鳳凰堂の金色の丈六阿弥陀如来坐像を撮影したい人が多く、押し合うほどに混雑するなど、紅葉ライトアップの観光スポットの中では激戦区になりがちです。ただし、そこを過ぎればある程度緩やかに紅葉や平等院鳳凰堂内を巡ることができます。

また、全体的に暗いですが、池に反射する鳳凰堂などは見応えがあり、記憶に残る京都観光の一場面となりそうです。その他、夜間特別拝観だけを目的としていくと、宇治の店や他の神社・お寺などが閉まっているため、朝・昼から宇治を観光し、最後に平等院鳳凰堂の紅葉ライトアップで終わるのがおすすめです。

また、見どころが思ったほど多いわけでもなく、ライトアップの平等院鳳凰堂だけを狙って観光するとやや期待と違う結果になる可能性があるので、宇治観光の一部として平等院鳳凰堂に行くのがおすすめです。

平等院おすすめ観光ルート

京阪宇治駅 → 宇治上神社 → 宇治神社 → 恵心院 → 興聖寺 → 宇治橋 → 平等院 → 商店街・宇治橋 → 京阪宇治駅

というルートでの観光がおすすめです。宇治上神社から戻って宇治神社、興聖寺から戻って宇治橋というように多少戻りますが、大した距離ではないので、それほどムダのないルートと言えるでしょう。ランチやお土産屋、甘味処は平等院鳳凰堂の商店街があるので困りませんが、恵心院の下にある福寿園(お土産屋・甘味処)も良い場所です。

平等院鳳凰堂付近の人気店

たま木亭

パン消費量日本一の京都の中でも特に人気のあるパン屋さんで、ここのパンを買うためにわざわざ遠方から来る人がいるほどです。土日は外まで行列ができることも多く、売り切れ次第閉店になります。
住所:宇治市五ケ庄平野57-14
電話:0774-38-1801
営業:7:00~18:45(売切次第終了)

中村藤吉本店

安政元年創業の老舗のお茶屋さんで、1時間待ちは当たり前で、2時間待ちということがあるほどの人気店です。黒松のお庭を眺めながらおいしい抹茶スイーツを食べられます。オススメは生茶ゼリー。
住所:京都府宇治市宇治壱番10
営業:銘茶売場10:00~18:00、カフェ11:00~18:00 (L.O.17:00) 年中無休

平等院鳳凰堂へのアクセス

  • 住所:宇治市宇治蓮華116
  • 電車:京都駅からJR奈良線で17分(みやこ路快速)、宇治駅下車
  • 電車:京阪電鉄宇治線で宇治駅で下車

最寄駅は宇治駅ですが、JR宇治駅と京阪宇治駅の2箇所があるので注意しましょう。京阪宇治駅は平等院や宇治橋や宇治神社など、各観光スポットに近い場所にあるので京阪宇治駅で下車するのがおすすめです。

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